作品展企画 竹中健司木版画作品展「水性木版画作品展」
竹中健司の新作木版画発表展覧会を企画・開催
日本で脈々と継承されてきた水性絵具を用いて描かれる「水性木版画」をテーマに、竹中木版五代目摺師・木版画作家として活躍する、竹中健司の作品展を企画しました。
新作木版画と未発表作品を含む過去の作品や制作物、そして、初公開となるフランス国立図書館所蔵の、歌麿筆と伝えられる江戸期の貴重な版木を使った浮世絵を展示します。
同展覧会では、関連イベントとして、竹中健司による木版画デモンストレーションや、ゲストを迎えてのトークショー、木版画版木の相談会も開催します。
竹中健司の作品創作、水性木版画に対する思い
19世紀ジャポニズム時代、フランスの美術家は、その昔西洋にもあった水性木版画の復興のために、日本の浮世絵から水性木版を学ぼうとしました。
2009年秋、竹中はフランス・パリの研究機関で、大切に保管されている日本の古い版木たちに出会い、それから6年が経った2015年夏、再びパリで版木と再会しました。
「所蔵版木の一枚で、歌麿筆と伝えられ、100年以上保管されている版木を摺ったときに、この版木が作られた当時の日本の水性木版画技術の高さに、魂が揺さぶられました。
そして、水性木版画の伝統を受け継いだものとして、世界各国で途絶えてしまった水性木版の技を伝え、文化を繋げていこうと決意が芽生えました。」
企画概要
- 展覧会名
- 竹中健司木版画作品展「水性木版画作品展」
- 展示内容
- 竹中健司作品・制作物、「いまうきよえ」シリーズ、国際広告賞受賞作品「Create.」
(竹中健司デザインアイテム他、竹笹堂アイテムの販売あり) - 場所
- ABSギャラリー
京都市中京区天守町742 稲井ビルディング2F(1階にも展示あり) - 会期
- 2015年12月11日(金)〜20日(日)
平日 13:00〜18:00 / 土日 11:00〜18:00 ※最終日は17:00閉館 - 入場料
- 無料
- 問い合せ
- 竹笹堂 075-353-8585
竹中木版五代目・木版画作家 竹中健司
1891年創業、竹中木版5代目。有限会社竹笹堂 代表取締役。京都木版画工芸組合副理事長、京都版画出版協同組合理事、文化庁選定「浮世絵木版画彫摺技術保存協会」理事、京都市立芸大非常勤講師、立命館大学客員協力研究員。
職人の木版印刷技術を駆使した作品は、ボストン美術館・ホノルル美術館・フランス国立図書館に所蔵されている。国内外のアーティストとコラボレーション制作やワークショップなど、木版技術の継承と共に新しい試みを意欲的に行う。
2013年、内田喜基氏との作品が世界三大広告賞「ONE SHOW DESIGN (米)」BRONZE PENCIL賞、「D&AD AWARD (英)」IN BOOK賞を受賞。
著書「京都・竹笹堂のはじめての木版画」(光村推古書院2011年)、監修「竹中木版 竹笹堂 紙と暮らす京の一年」(宝島社2014年)。