商品開発 歌麿が描いた生活道具「丸亀うちわ」

浮世絵に描かれた暮らしの道具たちをカタチにする

浮世絵にある道具を商品化

木版画は江戸時代に大きく発展を遂げ、「浮世絵」として北斎の「富嶽三十六景」や写楽の「役者絵」など多くの作品を生み出し、高い人気を得て愛されてきました。
それだけでなく、浮世絵は人々の暮らしにも焦点を当て、その世俗を写しだし、貴重な資料として現在に当時の姿を伝えています。

浮世絵制作を続ける竹笹堂では、浮世絵に描かれている当時の生活道具に着目し、浮世絵のままの形で、当時の作り方を現代に継承し続ける伝統工芸と協力して立体化するプロジェクトを立ち上げました。

桶や器、手拭いにおもちゃなど多岐にわたる浮世絵の道具たち。
今では様変わりした道具を江戸時代のカタチで作る、平面と立体で楽しむ新しい浮世絵の鑑賞の提案です。

江戸時代に全国に広まる丸亀うちわ

このプロジェクトで第一弾の制作に選んだのが、江戸時代から400年近く「丸亀うちわ」です。
金毘羅さんのお膝元の香川・丸亀で作り続けられてきたこの丸亀うちわは、現在では国内のうちわ生産の8割を占め、素材も竹や紙、プラスチックなど様変わりしながら全国的に使われてきました。

丸亀うちわは江戸の名浮世絵絵師「喜多川歌麿」の美人画浮世絵にも描かれており、その当時から職人の手によって軸となる骨づくりから、骨網み、和紙の貼付けなど40を超える工程を経て完成します。
この熟練の技によって出来上がる丸亀うちわは、丈夫なため耐久力あるしなやかな骨組みから絶妙なしなりによって風を運びます。

歌麿に描かれた丸亀うちわ

歌麿に描かれた丸亀うちわ

江戸美人を描いた歌麿の艶のある作品では、肉感ある指先に添えられる大ぶりの丸亀うちわが印象的に映える。

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調理にも丸亀うちわ

調理にも活躍するうちわ

広い扇面は一振りで大量の風を送り、ちらし寿司作りや、お料理のあら熱さましなど調理に重宝する。

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丁寧な職人の手仕事を楽しむ

丸亀うちわの骨組み

竹を均一に割く職人技

直径1.5cmほどの竹を50本以上に均一に割くと、一本2mm以下となる熟練した職人技

丸亀うちわの扇面

和紙を貼り合わせる

細い骨にしっかりと糊をきかせて和紙貼り合わせ、骨を浮き上がらせて型で一気に断つ

手に馴染む丸亀うちわ

手に馴染む持ち柄

丁寧に磨かれた持ち柄は、細かな揺れにもしっとりと手に馴染み、心地よい風を生む

制作概要

制作品
丸亀うちわ「瓢箪花」
作者
長戸団扇(うちわ) / 竹笹堂(デザイン)
販売価格
5,000円(税抜き)
サイズ
扇部:縦約28cm×横約29cm / 持ち柄:縦約13.5cm×直径約1.4cm
仕様
両面木版画
技法
丸亀うちわ / 手摺り木版画
制作期間
およそ2ヶ月(企画・デザイン・器制作)

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制作者紹介

丸亀うちわ 長戸団扇

香川県丸亀市、丸亀うちわ作りの貼り職人工房。熟練した職人技により、伝統的な丸亀うちわだけでなく、布地の新作うちわをつくるなど新しい挑戦も手掛ける。


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