木版印刷・伝統木版画工房 竹笹堂

世界中で人気のマンガ・アニメーションシリーズ「ルパン三世」から初めて浮世絵木版画が誕生しました。竹笹堂は原画イラストを元に、浮世絵ならではの色合いや表現方法で作品構成を監修し、専属職人が版木の彫り・作品の摺りを行って味わいある作品に仕上げました。
制作されたのは、ルパン三世のメインキャラクター「ルパン三世」、「次元大介」、「峰不二子」、「石川五エ門」、「銭形警部」が一人ずつフォーカスされた大判5種と、ルパン一味と銭形警部が繰り広げる水上の逃走劇を描いた特判1種で、合計6種類の浮世絵木版画が完成しました。

大判作品は、普段洋装であるルパンや次元らが“和装”姿を披露し、浮世絵の代表的な作風である「役者絵」風にキャラクターが大きく中央に据えられています。
背景はにうねるように広がる曲線の束と紅白2本の梅の巨木が交差し、絵筆のような表現を可能にする京版画の技法によって梅の幹の表面に広がる苔も丁寧に濃淡を再現しました。
これら5枚全てを繋げると「琳派」風の屏風絵が完成し、勢揃いしたルパンたちの華やかさが一層際立ちます。

各キャラクターの特徴を取り入れた描写と和のテイスト、そして日本の東西で培われてきた木版画の技術が巧みに溶け合い、「メイドインジャパン」をふんだんに織り込んだ豪華な作品が生まれました。

イラストに添えられている各キャラクターの名前の書は、有名なウイスキーや大河ドラマの題字などを手掛けた荻野丹雪氏が筆をとられ、和紙は人間国宝・九代目岩野市兵衛氏が漉いた最高級和紙「越前奉書」を使用しました。
全ての工程で熟練の職人や作家の手しごとを経て生み出されたこだわりある作品に仕上がりました。